旅立ちの準備

僕はコタロウ。
薬局の店長を勤めるタロ様が住む新築マンションにイソウロウする天才植物だ。


新築マンションの生活は大変快適だ。
しかし、前回に報告したように僕はここを出て行かなければならなくなった。
事情は複雑だ。
タロ様は、9月末にご両親をマンションに呼んで同居し始めることにしたのだ。
僕のようなイソウロウがいては、タロ様も困ってしまうのだ。
僕が本当に植物ならばずっとベランダでお日様を浴びてのほほんとしているところなのだが、イソウロウの身分でタロ様のご両親と同居と言うのはさすがに肩身が狭いのだ。
タロ様のマンション購入は、もともとご両親との同居を視野に入れてのことだったので、いずれこうなることはわかっていた。しかし、あと1ヶ月の間に何かと身辺整理をしなければならないなあと思う。ちょっと、僕はタロ様に甘えすぎていたようだ。


で、僕の次のイソウロウ先なのだが(仕事がまだ見つからない)、
とりあえず、後輩のシンタロウ君の家に行くことにした。
最近、ニートというのがはやっている?が、
僕は決してニートではない。
一応、職探しはしているのだ。

タロ様とお別れ

僕はコタロウ。
イヌのご主人様を持つ天才植物だ。

最近、タロ様はようやく新居にインターネット回線を引いてくれた。
おかげで僕もようやくネットサーフィンがまたできるようになった。
新居は居心地がいい。何よりも、窓が大きくて光が一杯入ってくるのがいい。

しかし、僕は今月ここを出て行かねばならなくなった。

入居

僕はコタロウ。
今は新築マンションの日当たりのいい窓際で青春を謳歌する天才植物だ。

今日は、みなさんにご報告がある。
タロ様がとうとう、新マンションに入居したのだ。
新マンションは、広い窓からはお日様の光がたくさん入ってくるのがいい。
そして、収納が多いのがタロ様の一番気に入っていることのひとつだ。

入居にあたって、僕がタロ様はさすがだなと思ったのは、
モデルルームにくっついていた家具や照明をただでもらってきてしまったことだ。
それも、ただの安っぽい家具ではなくて和風の趣のあるたんすや、
家具調のベッドなど、全部そろえたら100万円くらいしそうなものだ。
一生の買い物だけに、タロ様は頑張って交渉したのだ。

部屋の間取りは、タロ様のセミーオーダーメードだ。
タロ様は、窓際の部屋の壁を全部取り払ってもらい、
ひとつの大きな居間を作った。
おかげで居間はとても開放感がある空間となった。

タロ様がもうひとつ行ったセミオーダーメードは、
部屋の壁と床をコーティングしたことだ。
実は、タロ様はヘヴィースモーカーなのだ。
コーティングは、壁や床がヤニで汚れてもすぐに落ちるようにとの配慮だ。
でも、そんなことをするくらいなら、禁煙してよ、タロ様。

タロ様は、新マンションに大変ご満悦だ。
しかし、タロ様の前では口にしてはならない言葉がある。
それは、『35』と言う数字だ。
どんなにニコニコしているときでも、
タロ様はしばらくの間、この数字を聞くと眉をしかめてしまうだろう。
いやはや。
僕もそのうち働いて少しでも、35が少なくなるように応援するつもりだから、
もうしばらく、イソウロウでいさせてね。

復活!

kotaroplant2005-07-20

僕はコタロウ。
一度死にかけたが、タロ様の献身的な看病で生き返った天才植物だ。


えっ?この前枯れてしまった時とあんまり変わらないだって?
困るなあ、よく写真を見てくれたまえ。
元気な葉っぱが根元からすくすく生えているのがわかるだろう!
もとの姿に戻るにはちょっと時間がかかりそうなのは確かだけど。


さて、久しぶりのタロ様レポートだ。
タロ様は相変らず、大変大変多忙である。
お陰で僕も日記を書く暇がない。
タロ様が忙しくても、お前は暇だろうって?
その辺は、あまり追求しないで欲しい。
僕はタロ様と忙しさが連動する天才植物なのだ。


さて、タロ様はとうとう、決心した。
覚えているかな?
そう、巨大イヌ小屋(35年ローン)の購入だ!
タロ様は結局、ほとんど悩まずにイヌ小屋(35年ローン)の契約をしてしまったのだ!
早速だが、タロ様は今月末から入居準備となる。


しかーし、、、あんなに広い部屋だけど、
家具を買う余裕はないな・・・
とりあえず、僕は窓際の一番明るいところに置いてもらうとするかな。

コタロウは生きている?

わたしはいぬ。
育てていたクワズイモを枯らせてしまい、
目下、意気消沈中のビーグル犬です。


今日、コタロウをよく観察してみました。
すると、ふとしたことに気がつきました。
コタロウは根っこの部分が腐っていて、大変かわいそうなことになっているのですが、
茎の部分はまだ固くしっかりしていて、根っこも半分は元気なように見えたのです。
ひょっとしたら、これは、まだいけるのではないか、
とかすかな期待を感じて、今日は植え替え用の土を買ってきました。

こうなってしまったら、栄養分のある土よりも、
清潔で水はけがよい土がよいと思ったので、
お店の人にも相談に乗ってもらい、
バーミキュライト*1を購入。


そして、イヌ小屋にもどると、
早速コタロウの手術を開始しました。
まずは、コタロウを掘り返して、
ナイフで腐っている部分を切除。
案外しっかりした茎が残っているのを確認すると、
切り口に炭の粉をまぶして、半日陰干し。
(ほとんど芋扱い)
その後、バーミキュライトを入れた鉢にコタロウをずぼっと差し込みました。
もし、コタロウが生き返るとしても、多分、数週間は先でしょう。
でも、わずかな期待を胸に待ってみようと思います。


コタロウ手術終了
未だ、植物状態

*1:ヒル石を高温で膨張させた土、指で簡単に崩すことができる。水はけ、水もち、肥料もち、通気性に優れる。無菌なので挿し木に用いることができる。ピートモスに混ぜてタネまき用土にも利用できる。

コタロウ・・・・・

kotaroplant2005-07-07

私はいぬ。
とある薬局で副店長を務めるビーグル犬です。
先週は、店の商品の配置換えと在庫点検があり、本当に忙しかったのです。
毎晩、家に帰るのは12時過ぎで寝て起きたらばたばた仕事に出かける毎日。
今週はようやく仕事が一段落して、先週の分の代休ももらえて、
一息つくことができました。


しかし・・・・、
ふと視線を天窓のしたに送ると、
そこには見る影もなくなったコタロウがいました。
つやつやの葉っぱの面影は跡形もありませんでした。

駆け寄って、天窓の下から抱き寄せましたが、
コタロウはもはや冷たく、ぴくりとも動かなくなっていました。


三段ボックスを買って、高いところに置いたばかりに、
目の届かないところになってしまって、
世話を全くしていなかったのが原因です。
未だにこの事態は受け入れがたく、
元気にはしゃぎまわるコタロウの声が今でも聞こえてくるのではないかとさえ思います。

いぬの初登場が、
悲しいお知らせになってしまいました。

今日はコタロウの告別式を行います。


喪主『いぬ』
場所『いぬ小屋』
時間『いぬ6時より』


草々